ほめられるとうれしい

年をとると残念なことが増えていく。
しかし良いことも少しはある。
その一つが、ほめられると素直にうれしい、ということだ。
子どものときは、ほめられるとうれしかった。
若いときはほめられても、ふんっと思った。
「俺を正しく評価できるのは俺だけだ」
愚かだ。そしてそれで良かった。
今はほめられるとうれしい。
ところがなかなかほめられない。
「若いのに…」という枕詞(ことば)つきでほめられていたのは、あれはリップサービスだったということが、今は分かる。もう遅い。
ところが先日、盛大にほめていただいた。
2月3日に仙台市シルバーセンターでやった文章教室である。受講者のアンケートをまとめたものが送られてきたのだ。
「先生のお話が聴きやすく、分かりやすかった」「これから文章を楽しく書けそうです」「同じ大泉先生でさらに実践を学びたいです」「シリーズのような形でまた大泉先生に講座を続けてほしいです」「素晴らしい先生に感謝です。またお会いしたいです」
こうした言葉が40人分以上も並んでいると、なんだか「本当は自分は立派な人間なんじゃないだろうか」と思えてくる。もちろん錯覚である。
前日の、経営者や自営業者の方々向けの文章講座でも、終了後に何人もの方から「さすがプロだ」「プロはやっぱり違う」と声をかけていただいた。うれしい。
ただこれが、「トシのわりには…」という枕詞を省略したものでないことを祈っている。